3月21日(日) 炎のサッカー日誌 2004.02


 前日の季節はずれの降雪から一転して、清々しい青空が広がっていた。
 こんな日程を組んでくれたJリーグに感謝しつつ、ビクトリーレッドのジャンパーを着て、自転車に飛び乗り、本日の決戦の地さいたまスタジアム2002へ、いざ出陣。

 僕が住んでいるのはさいたま市緑区という地名なのだが、緑区というその名のとおり緑の多い地域である。これはひとえに開発に遅れた地域であるのだが、自転車を走らせるには気持ちの良い景色が広がっている。

 つかの間、勝負を忘れ、そんな芽吹きだした木々に目をやっているとウグイスのさえずりが聞こえてくるではないか。春だ。ちなみに浦和のウグイスは「ホーホケキョ」と鳴かず、「ウーラワレッズ」と鳴く。

 ホーム初戦、あるいはU23代表がいなくてもこれだけしっかりした選手がいるチームになったことへの期待感からか、ゴール裏は身動きが出来ないほどの混雑ぶり。

 コールリーダが始めた一発目のコールで、数千人の拳が突き上げられる。
 そのカッコよさを僕は言葉にすることが出来ない。言葉にできない変わりにそのとき僕の体に起こった現象で言う。鳥肌が立ち、背筋に電気が走り、そしてちょっぴり失禁した。

 試合は、レッズ同様に前線に攻撃的な選手を配置したセレッソ大阪と激しい打ち合いになるかと予想していたが、それぞれほぼ同様のシステムのため、対面同士が素早いプレッシャーを掛け合い膠着した状態が続く。こうなると1対1の勝負で勝った方が勝つ…という非常にわかりやすい状況になるだろうと考えていると、セレッソのコーナーキックが異様にデカイ選手の頭をかすり、セレッソFWとレッズDFがぐちゃぐちゃになっているところへボールが落ちる。

 いち早く反応したのが、日本一突っかけサンダルと原チャリが似合うでろうサッカー選手、改心大久保である。青いユニフォームでどれだけ活躍しようが、ピンクのユニフォームを着た時はとにかく小憎らしい敵である。その小憎らしい大久保がゴールをあげ、前半29分で0対1。

 静まりかえるゴール裏。そのそれぞれの頭の中には、やっぱりどんなに選手を揃えても浦和レッズは浦和レッズなのかという疑心暗鬼な想い。しかししかし、その5分後、再度を駆け上がったイケメン男永井のクロスがセレッソ大阪のDFにあたりゴールネットを揺らすという幸運を目にし、その疑心暗鬼を吹き飛ばす。ゴール裏は歓喜の爆発。とにかくサポーターは忙しいのだ。

 ハーフタイム。僕は考えていた。このあまり調子の良くない前半なら、後半は生まれ変わったレッズがまた見られるだろう。なにせ僕らのチームは45分は素晴らしいサッカーをするのだから。

 そしてその予想どおり、後半にゴールラッシュが生まれる。ウーベ・バイン、小野伸二の血をいつの間にか受け継いでいた長谷部が、素晴らしいコース取りでゴール前に出没すると、ムラっ気山田がビューティフルなパスを通し2対1。小憎らしい大久保に再度同点となるゴールを決められるが、そこからはエメ神様の独壇場。エメエメで、4対2。

 僕、本日よりとある新興宗教に入信した。
 その宗教はエメ教。本尊はもちろんエメル尊である。

 今年のレッズのサッカーはとにかく全選手がポジションを変え、勝負を挑むので楽しい。こんな楽しい気分でサッカーを見るのは、現監督であるギドがピッチに立ち、そしてウーベが、岡野と福田に絶妙なパスを出していた95、96年以来かもしれない。

 しかししかし、ひとつだけ大きな不満がある。こんな楽しいサッカーが繰り広げられているのに、観客がたった4万3067人てことだ。みんな、スタジアムへ来なよ!!!

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