8月30日(水)

 とある書店さんを訪問するとちょうど平台を耕しているところだった。8月も終わりになってドカドカ新刊が出ているのだ。

「もうちょっとズラしてくれるといいんですけどね。宮部みゆきに乃南アサに新堂冬樹と森博嗣は2点だし、米澤穂信は大注目! でも平台は限られているから、どうしても扱いが小さくなっちゃう。お客さんのお財布だってひとつだし。どれを大きく展開するかほんと悩みますよ。これから秋にかけてはもっと点数が増えるから、新人作家とかは違う時期にした方がいいですね」

 うーん、結局、損をするのは出版社なのだから、この辺やっぱりしっかり考え直した方がいいのでは。

 そんな話を終えてお店を後にしようとしたら、別の店員さんが追いかけてくるではないか。僕、万引きしてないっすよ。

「す、すぎえさん! 佐藤多佳子の新刊『一瞬の風になれ』(講談社)が無茶苦茶良いんですよぉ!!」

 おいおい、人を追いかけてまで伝えたい面白本ってすごくないかい? しかもその『一瞬の風になれ』は、前日に訪問した有楽町のS書店Nさんも大絶賛していたのだ。

 くう、読みたい、でも読めない。だってこれ8月から3ヵ月かけて1巻づつ発売される全3巻ものなのだ。そんなもん1巻だけ先に読んで続きは1ヵ月後よ、なんてまるで『バッテリー』の6巻を待ったときのようなことは、もうこの短気なレッズバカにできるわけがない。

 とにかく全3巻出たらお店に買いに来ますからと約束し、10月のその日を待つ。あー、読みたいよー。

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