2月9日(金)
直行で印刷会社へ。通勤読書は、高野秀行さんの作家の読書道(http://www.webdokusho.com/rensai/sakka/michi63.html)に刺激され、『たそがれ清兵衛』藤沢周平(新潮文庫)を読む。実は4,5年前に購入し、何篇か読んでいたのだが、そのときは藤沢周平の面白さがわからず挫折積ん読になってしまっていたのだ。ところがそれから月日が経ち、読んでみるとあら不思議! 無茶苦茶面白いではないか! というわけで一気読み。清兵衛の愚直な愛とちょっとしたおかしさに涙しつつ、他の作品も素晴らしい。
うーん、サッカーボールと女の子ばかりを追いかけるアホ少年は、30歳で司馬遼を知り、35歳で藤沢周平を知ることになるとは。いったいいつになったら一般教養が身に付くのだろうか。
そんなことよりなぜ印刷会社に直行したのか? なんと椎名編集長渾身の写真集『ONCE UPON A TIME』の重版がかかったのだ!
「ビバ!! 重版!」
なんて響きの良い言葉なのだ。しかしどうして我が社は制作単価の高い本ばかり重版がかかるのだ。『千利休』もあの七色に光る表紙がとっても高いのだ。おかげで僕が重版を宣言しても、社内がイマイチ盛り上がらない。
しかしどんなに制作単価が高くても、やっぱり自分たちが作った本が自分たちが思った以上に受け入れられるのはとてもうれしくて幸せなことだ。職人魂炸裂の印刷会社の人と大きな機械から刷り出される重版分の色を浜本と二人で確かめる。
夜、会社に戻って、デスクワークに勤しんでいると、伝説の助っ人・及川くんがやってきた。おお! 2年振りか?! 何してた? ハワイの農場で働いていた?
というわけでその及川くんと現役助っ人とそれから事務の浜田を連れて、新宿・海森2で酒。日頃、僕のいうことなんてまったく聞く耳を立てないどころか耳を塞ぐ鉄平含め現役助っ人が、世界を旅する及川くんの話は耳を立てるどころか食い入るように聞いているではないか。チクショー、どうせ僕は世界なんて行けなくて、首都圏をうろつく営業マンさ。増えるのは目尻のシワばかりで格好良くねえよ。
とイジけつつ、シークワサーサワーを飲んでいると、だいぶ酔っぱらった事務の浜田が、及川くんの肩を抱きつつ「人生はさぁ、好きなことやるのが一番だよ」なんて叫んでいる。まるで自分に言い聞かすように大声を張り上げているのだが、彼女は最近こればっかり。大丈夫かな?