8月9日(木)

極暑のなか営業にでかける。もはやこの日本の真夏の営業という仕事は、冒険や探検に近い。

東京の八重洲ブックセンターを訪問するとKさんから「すぎえ〜。ついにうちのお店から作家が生まれたよ!!」と1冊の本を見せられる。

ちなみにKさんが「すぎえ〜」と呼び捨てにするのは、約15年ほど前、僕がこの八重洲ブックセンターでアルバイトしていたときに、仕事を教わった大先輩だからだ。なかには僕のことを「おすぎ」と呼ぶ先輩もいるのだが、僕自身、そうやって身内のように、呼んでもらえることがちょっと嬉しかったりする。

さてKさんが掲げていたのは、東京創元社のミステリ・フロンティアシリーズの『もろこし銀俠伝』秋梨推喬であった。作家って、ほんまものの立派な本じゃないですか。しかも本屋とか身近なものをネタにしたわけでなく、「中国時代小説集」とは『後宮小説』のような感じなんでしょうか、いやはやスゴイっすね、と盛り上がる。

その後は銀座に向かい、教文館のYさんとお話。

「なんか銀座通りって日陰の方に歩行者が多くないですか?」
「そうなのそうなの。午後2時くらいから教文館側の歩道が日陰になるのよ。そうなるとお客さんも増えるの」

なんて銀座の謎をひとつ教えてもらうが、Yさんのこの夏のオススメは『災いの古書』ジョン・ダニング著(ハヤカワ文庫HM)だとか。「いやー、ほんと面白かったわ。これから全部読まなきゃ」。そういえば僕も最近翻訳ミステリを読んでなかったし、このシリーズも評判だけは聞いていたのだが、さあ、読もう。

その教文館では、東洋文庫のフェアをやっていて(希少本も含む)、目の前でふたりのおばさんが東洋文庫を購入していく姿を拝見し、ちょっと驚く。つうかすごいな銀座…。

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