文庫や文芸書には配本ランクというものが付いています。このランクの高い本ほど初回の刷り部数も多い(←多分)。つまり新刊が多く入荷するわけです。
時には出版社さんがつけるランクより売れる本が出たりする訳で、今回ご紹介する「しゃばけ」シリーズもその一つ。すでに相当ランクが高いのですが、まだ足りない。あっという間に売切れてしまいます。(←ランクを上げてくださーい!)
そんな人気シリーズの6巻目ともなれば、紹介文もおなじみです。
江戸有数の廻船問屋の若だんな・一太郎は病弱でしょっちゅう寝込みつつ、両親や一緒に暮らしている妖怪の手代に甘やかされつつ、江戸を揺るがす大事件や身近な謎に挑んでいきます。
若だんなが三途の川でおぼれたり(鬼と子鬼)、今話題の和算を取り入れた知恵比べがあったり(ちんぷんかん)とにぎやかな内容で、最後に収録された「はるがいくよ」がとてもよかったです。文芸春秋からでた「まんまこと」を読んだときにも感じたのですがせつなさの使いかたがぐんとよくなった気がします。
今までは「おまけのこ」収録の「おまけのこ」が一番お気に入りでしたが、「はるがいくよ」はもっと好きな短編になりました。前作「うそうそ」では1巻目以来の長編に挑戦していますが、今回のような連作短編が一番畠中さんと相性がいいですね。
しゃばけシリーズのヒットのおかげか、最近中学生にも薦められる歴史小説が増えていませんか?同じく新潮社発行の「僕僕先生」や文芸春秋からでている「天平冥所図会」など。シンプルな線のイラストで内容はちょっとラノベ風。(あ、作者は皆ファンタジーノベル大賞受賞者だ!)これが結構売れてます。
ちょっと考えてみたんですが、電撃文庫を始めとするライトノベルでの歴史モノの売れ筋ってあんまり思い浮かばない。もともと需要があって、供給されたんですね。若い人に指示される本が売れることによって歴史小説が活性化するのは、すっごく嬉しいです。
蛇足です。横丁カフェの紹介文は掲載の一週間前に送ります。
新潮社から6月にでた「ちんぷんかん」ですが、発売日が締切の翌日だったために6月には紹介できなかったのです。一ヶ月遅れで紹介するぞーと思っておいたら、畠中さんが文藝春秋から出した「まんまこと」が直木賞候補になって(惜しくも受賞は逃したのですが)、ちょっとどきどきした一ヶ月でした。
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