やっべー、惚れそう。何このエロい【攻め】たち。
約600ページ、厚さ5センチ。これ鈍器?凶器?という対談集の中、何人ものキッチュでセクシーな【攻め】が、本来ドSなはずの僕を悶えさせた。
オカマのいじらしいほどの素直さ、女性性の狂おしいほどの切なさ、博識者の親しみ、男性性のか弱さ、マイノリティとマジョリティ。愛と恋とカラダとココロ。性と社会とコミューン、カルチャー。すげえシビアですげえ世界。それが、ちゃんと恋して愛するチカラそのものに向いている。
一気に読むと、めまいがする。はっきり書けば、胸焼けするレベル。斜め読みできそうで出来ない。斜め読みしたら対談者を人として受け止めない卑怯者でしかない。たった3行の文章が何十行に感じる。ふとした言葉がとてつもなく重い。対談から垣間見える、人への思いやりが痛い。そして、59人分のはっきりとした、けれど何処かしら一般的でないと思われる言葉がどんどん攻めてくる。だから考えたいことをちゃんと考えられない。だから言いたいことをちゃんと言えない、ぐるぐる頭が回ってるだけのバカになる。がんばって例えるなら、恋人とのセックス後、微睡んでいる最中に、一言「ごめん」って泣かれた感覚。例えるなら、エコーとナルキッソスの悲恋話の最中、ぐっと飛んで、ピグマリオン効果の是非について話し合いを始める感覚。
だから読了後、表層的なエロい人でしかない僕は敗北者。この本に登場している人たちは自分と他人の心が分かっている素敵な大人たちばかりだ。だからエロい。敵わない。もう何言われようが、そうだと思う。そして、だからこそストイック。
59人バラバラの感覚で、読めば、「そうなんだよ!」と頷け、「うっわー」とドン引き、「すげぇ」と溜息をつく。あなたが対談者と同じような立場にいるとすれば、ひょっとしたら勇気をもらえるかもしれない。詰まっている。ビックリするぐらいに濃密。前半の取っつきやすさから後半は学術レベルへと変化するうねりも良い。"本が好き"なら、その編集能力にニヤニヤできる。とはいえ対談の初出がマイノリティコミュニティー誌からだったりするので、属しているコミューンによっては生理的に受け付けない部分もあるとは思う。また学舎的な価値から言えば、入門書レベルであることも否定しない。でも、人が好きなら、読んで欲しいな。この本の中には【人】がいる。人に感謝の心を。【いい人】に巡り会えた。
僕は、このエロい人たちが、結構好きだ。
*あまりにもぐっときた本だったので紹介せずにいられなかったのですが、私が余りにも勉強不足でした。ちゃんと紹介しきれなかったことお詫び申し上げます。
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