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WEB本の雑誌>読書相談室-[ 回答一覧 ]-[ これまでに多かった質問 ]-[ 相談員のご紹介 ]
 

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「泣けるミステリー」「切ないミステリー」を教えてください。つまり東野圭吾「秘密」北村薫「スキップ」系です。
 
ペンネーム:ミック・ジャガー さん
いちばん切ないのは、オースン・スコット・カード「消えた少年たち」(早川書房)で、これはダントツ。これから何年生きるかわからないけれど、たぶんこれ以上の「切ない本」はあらわれないのではないか、とまで思っています。ネタばれになるので詳しい説明はいっさい出来ません。実はジャンルも書けないのです。でも「秘密」や「スキップ」がよかった方なら、絶対に忘れられない一冊になると確信します。
  回答者:北上 次郎


時代小説にのめり込みたい私に、おすすめを教えて下さい。今までに読んだのは「梟の城」「風神の門」「髪結い伊佐次」です。伊佐次さんや葛籠重蔵さんのような方がでてくるといいな。
  ペンネーム:ここあさん
柴田錬三郎の「剣は知っていた」か「運命峠」(ともに新潮文庫)はどうでしょう。本格的な時代小説でたっぷりと読ませます。
  回答者:北上 次郎


時代小説は、隆慶一郎、司馬遼太郎以外は食指が伸びないのですが、読むほどに胸が締め付けられるような成長物語の王道をいくような作品と同じく恋愛小説を教えてください。
  ペンネーム:Touchさん
時代小説で成長小説といえば、藤沢周平の「蝉しぐれ」なのですが、もうこれは紹介ずみなので、ここでは藤井素介「海鳴りやまず」(講談社文庫)にしておきます。第四回の時代小説大賞受賞作で、八丈島に父親と一緒に流された少年が主人公の傑作長編です。つまり、そこの過酷な生活の中で少年は成長していくのです。
  回答者:北上 次郎


胸のおどるスパイ小説がよみたいんですけど・・・
  ペンネーム:7さん
クレイグ・トーマス「ファイアフォックス」(ハヤカワ文庫)はどうでしょうか。ソ連の基地に潜入して、最新鋭のジェット機を盗んでくるというだけの話ですが、迫力満点、スリル満点の超面白小説です。スパイ小説というより冒険小説かもしれませんが。
  回答者:北上 次郎


コン・ゲームの傑作を教えてください。あっと驚く大どんでん返しの本なども読んでみたいのですが。
  ペンネーム:Oはしさん
すぐに思い浮かぶのは、なんと言ってもジャック・フィニイの『五人対賭博場』ですね。大学の仲間三人が、プロでさえも二の足を踏む鉄壁のカジノ金庫室を襲うという、爽快極まりない傑作コン・ゲームです。ほかに有名なところではジェフリー・アチャー『百万ドルをとり返せ!』、ドナルド・ウエストレイクの『我輩はカモである』やリチャード・ジェサップの『摩天楼の身代金』も面白かったですよ。あっと驚くどんでん返し本では、リチャード・ニーリーをお薦めします。『心ひき裂かれて』『殺人症候群』などは、のけぞること請け合いのうっちゃり本です。あと最近では、逢坂剛の『燃える地の果てに』のラストにも驚愕しましたね。
  回答者:茶木 則雄


秋なので恋愛小説を読みたいのですが、なかなか自分に合うものがわからなくって悩んでいます。大学生の私に今こそこれだ!!というものがありましたら教えて下さい。悲しいものとうまくいくものでお願いします。
  ペンネーム:朔実さん
まずは、悲しいものからですが、三島由紀夫『春の雪』(新潮文庫)はどうでしょうか?いまどきの大学生にとっての「日本文学」の主流がどのへんあるのか、私はわからないのだけれど、私が学生だったころは、やはり三島由紀夫というのは、押さえておくべき一つのツボでした。彼の作品は結構読みましたが、私が一番好きなのは、この『春の雪』に始まる「豊饒の海」シリーズ全四巻です。「豊饒の海」全体を話だすと長くなるので、『春の雪』だけに触れますが、これは、大正初期の貴族階級を舞台にした、「禁じられた恋」の物語です。とにかく、日本語が美しい。三島作品に対する評価は、彼の人となりをも含めていろいろありますが、この日本語の美しさには、何度読んでもため息がでます。大学生の時期にこそ、読んでおいて欲しい作品です。うまくいくものは、吉本ばなな『アムリタ』(福武書店・上下巻)はどうでしょうか。私の手許にあるのは元版なので、多分、今は、文庫になっていると思うのですが。私はこの作品を「第一期吉本ばななの集大成」だと思っています。『キッチン』以降、彼女が言いたかったことがよりクリアに、より力強く表れているし、人が人を想う気持ち、魂と魂の触れあいを、強く肯定しています。読んだ後、優しい気持ちになると同時に、生きていくことにむくむくとやる気が出てきます。読んでみてください。
  回答者:吉田 伸子


根っからのSFファンではないのですが、「星を継ぐもの」「リングワールド」「竜の卵」などには大いに感動しました。ハードSF(?)的な小説で、これだけは外せないという傑作があれば教えて下さい。
  ペンネーム:Hiroさん
狭義のハードSFはわりと苦手の大森ですが、「これだけは外せない」となれば、ダン・シモンズの『ハイペリオン』『ハイペリオンの没落』『エンディミオン』『エンディミオンの覚醒』(早川書房)とつづく四部作で決まり。ハードカバーしか出てないのでたいへんですが、一カ月ぐらいは楽しめます。あとはポール・アンダースン『タウ・ゼロ』(創元SF文庫)とか、アーサー・C・クラーク『楽園の泉』(ハヤカワ文庫SF)とかでしょうか。このへんはオールタイムベストの50位以内です。
  回答者:大森 望


最近SFを読み始めたんですが、まだ右も左もわからない状態で、何を読んだらいいか等全然わかりません。今までのSF小説の変遷が見えてくるような本を教えてください。
  ペンネーム:居酒屋アルバイト21才さん
ノンフィクションとかブックガイドってことでしょうか?ジャック・サドゥール『現代SFの歴史』ってたいへんな本があるんですが、絶版だしたいへんなので、ハヤカワ文庫SFの『SFハンドブック』あたりがおすすめ。ブックガイドなら、最近のものでは、野田昌宏さんの、『SFを極めろ!この50冊』(早川書房)が読みやすいかも。
  回答者:大森 望


国内のトラウマもののミステリーに食傷気味、血沸き肉踊るような、読み終わるのがもったいなくて、ページを閉じられないほど面白い海外ミステリ−をご紹介下さい。(スティーブンキングは全部よんでます)
  ペンネーム:ハレパリさん
前にも書いたと思うけれど、なんといってもロバート・マキャモンの『少年時代』(文春文庫)と『遥か南へ』がお薦めです。小説のすべての要素が盛り込まれた、あらゆる人にお薦めできる傑作。「血沸き肉躍る」という点では、ディック・フランシスの競馬シリーズを思い出しますね。言うまでもないことですが、競馬シリーズというのは競馬ファンのものではないので誤解なきように。馬券を一度も買ったことがない(などと「本の雑誌」周辺でいえる雰囲気ではないのですが。発行人をはじめとしてどうして競馬狂がそろっているのでしょうか)僕が言うのですから信用してください。冒険小説の宝庫と思ってください。僕のお薦めは『大穴』『血統』『興奮』かな、とりあえず。一冊読んだら後ひいて全部読みたくなりますよ。この件に関しては他の人もいろいろ書いてくれるでしょう。それを見て、追加したいと思っています。
  回答者:池上 冬樹


時代小説ファンです。特に好きなのは平岩弓枝さんと宮部みゆきさん。鬼平なども読んだのですが、私は女の作家さんの作品の方が共感出来るみたいです。女流作家さんの時代小説で面白い作品をおすすめして下さい。
  ペンネーム:ねこまくらさん
宇江佐真理と松井今朝子はどうでしょうか。作品はいちばん新しいのは、それぞれ今年出た「雷桜」と「奴の小万と呼ばれた女」。ええと、版元をど忘れてしまったので、すみません。書店に並んでいるはずなので、現物を確認してください。
  回答者:北上 次郎


国内外を問わず「法廷ミステリ(リーガルミステリ?)」を読みたいのですが、トゥロー、グリシャムあたりしか読んだことがありません。お奨めの作品があれば教えてください。
  ペンネーム:たかのだいさん
リーガル・スリラーはいくつものジャンルにわけることができます(これは僕だけの考えであって一般的ではありません)。まず、謎解き派。別名プロット派。二転三転どころか四転五転するようなプロットの妙味で読ませるもので、代表はなんといってもスティーヴ・マルティニ。『依頼なき弁護』(集英社文庫)がベストでしょう。次は、法廷劇(コートルーム・ドラマ)派。謎解き派と若干かぶりますが、謎解きがあり、さらにドラマもあるというもので、これは何といってもリチャード・ノース・パタースンでしょう。『罪の段階』(新潮文庫)、その続編の『子供の眼』(新潮社)は文句無しの徹夜本。三番目は裁判小説派。法廷劇というより裁判小説とよびたくなるような普通小説的な広がりをもつ作品。代表的なのは、ネルソン・デミルの『誓約』(文春文庫)。これも傑作ね。四番目はリアリズム派とでもいったらいいか、とにかく捜査と公判の過程をいやになるくらいに綿密詳細に描く作品。代表的なのが、フィリップ・フリードマンの『合理的な疑い』(ハヤカワ文庫)。五番目はアクション派。これはグリシャム派といってもいいでしょう。ジョージ・ドーズ・グリーンの『陪審員』(ハヤカワ文庫)がお薦め。グリシャムよりも面白いです。言うまでもなく。六番目はジャンル結合派で、リーガル・スリラーと他のジャンルが結合した作品のこと。マイクル・コナリーの『ブラック・ハート』(扶桑社ミステリー)、フィリップ・マーゴリンの『黒い薔薇』『暗闇の囚人』(ハヤカワ文庫)がベストでしょう。ほかにも「私小説派」とよびたくなるような一派もあるのですが、これはいずれ。以上紹介した作品は、どれも秀作です。読んで損はしないでしょう。なお、個人的にはトゥローがいちばん好きですね。みなさんは『推定無罪』や『立証責任』をベストといいますが、僕は『有罪答弁』がベストだと思う。セルバンテスの影響を受けた語り口(章だてがそう)と、とぼけたユーモアがたまらないです。純文学とエンターテインメントの両方のファンを満足させる作品だと思いますね。
  回答者:池上 冬樹


時代物で少し恋愛もあったりして、読みやすいものを。
  ペンネーム:蛹さん
少しではなくて全部なのですが、宇江佐真理「雷桜」(角川書店)はどうでしょう。直木賞の候補になった長編ですが、山で育った娘と由緒正しい武士が恋に落ちるという話で、馬上で抱き合うシーンはたとえようもなく美しい。この作者には、「髪結い伊三次捕物余話」というシリーズがあり、少しということなら、こちらのほうがふさわしいかもしれません。「幻の声」「紫紺のつばめ」「さらば深川」とこれまで三冊出ていますが(いずれも文春)、髪結いと芸者の恋を背景にした連作集です。結構、胸キュンです。
  回答者:北上 次郎


吉田伸子嬢に聞きます。下積み時代のモノか、いろいろあって23歳まで恋愛できなかった僕にこれから始まる恋愛小説の読みごたえのあるやつを何冊か教えてください。
  ペンネーム:うむうむさん
金城一紀『GO』(講談社)を、ぜひ。そんなのとっくに読んじゃってるよぉ、というのであれば、吉本ばなな『アムリタ』を(私が持っているのは元版なのですが、多分、文庫になっているはずです)。どっちも、生きていくことへの勇気というか、元気がむくむくと湧いてくる本です。
  回答者:吉田 伸子


あまりファンタジーでない、SFと書いて空想科学と読むのだあ!はあはあ、というようなハードコアなSFの小説はないですかねぇ。
  ペンネーム:ウエタマサシさん
いまのイチ押しはグレッグ・イーガンです。長篇は『順列都市』(ハヤカワ文庫SF)と『宇宙消失』(創元SF文庫)の二冊。出たばかりの短編集『祈りの海』(ハヤカワ文庫SF)もおすすめ。あとはやっぱりダン・シモンズ《ハイペリオン》四部作。第一部『ハイペリオン』は、ついこのあいだハヤカワ文庫SFに入りました。
  回答者:大森 望
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