| 『少年探偵 魔法人形』
江戸川乱歩/630円(税込)/ポプラ社 |
|
|
女の子がさらわれて人形にされてしまう、っていうお話なんですけれど、小説としては破綻していると思うんですよ。でも、乱歩のデタラメな魅力がでているんです。物語の最初に二人の女の子が出てきます。ミドリちゃんとルミちゃん。ルミちゃんの方が可愛いんです。二人は公園のベンチに座っていた腹話術師のおじいさんと男の子の人形に出会うんですけれど、そこで男の子の人形が「ルミちゃん、ぼくと遊ぼうね。ぼく、ルミちゃんがとてもすきだよ。ミドリちゃんはそんなに好きじゃない」って言うんです。ルミちゃんは、自分の方が可愛い、ってことを知っている。だから、ルミちゃんはふら〜っとおじいさんについて行って人形にされてしまうんですけれど、このあたりなんか、少女の心理をうまくついてるなぁ、って思いますね。 |
|
|
| |
『ディスク・ガイド・シリーズ 20 UK PROGRESSIVE ROCK (OUTSTANDING EDITION)』
深民 淳, 松崎 正秀/ 1,890円(税込)/シンコー・ミュージック |
|
|
若いころ、ELPとかピンクフロイドとか、70年代のプログレッシブロックにはまっていました。若いころって意味深なものに憧れるんですよね。でも、そのうち、意外と意味深なものに意味はないって(笑)、気づくんですよ。一度、距離を置くんですが、また聞きたくなってきたんです。「大人になってもやっぱりこれが好き!」ということで(笑)。 |
|
|
| |
『日常洋画劇場―映画のことはぜんぶTVで学んだ! 映画秘宝コレクション』
映画秘宝編集部 (編集)/1,575円(税込)/洋泉社 |
|
|
洋泉社という出版社から「映画秘宝」という雑誌が出ているんですが、これはそこの編集部がつくった本です。ぼくもコラムを書いているんですけどね。12Ch(テレビ東京)でお昼に映画を放送してるんですけど、けっこう強引で、3時間の映画を80分に切り貼りしちゃってるんですよ。CMの時間も含めて1時間半になるように計算されてるんですね。で、また、それが面白いんですよ。元の映画より面白かったり(笑)。ぼくが若いころ、ラジオとカセットテープが聴けてテレビが見られる「ラテカセ」という夢のようなものがありました。それがゴミ捨て場に捨てられていて、それを拾ってきて映画を観ていた覚えがあります。で、この本ではそんな映画をみんなが語っている、っていう、そういうオタクな本です。 |
|
|
| |
| 『ゾンビ自衛隊』
友松直之 (監督)/4935円(参考価格・税込)/GPミュージアムソフト |
|
|
ぼくが原作を書いた『STACY』という映画の監督をした友松直之さんが撮った映画です。こういうセルDVDってすごく低予算でつくられていて、たいがいはつまらないんですよ。このDVDもその類かなぁ、って思って観たんですけど、これがとても面白かった。富士の樹海にUFOが墜落する。UFOにミイラにされた人々とそこにたまたま駐留していた自衛隊が戦うんです。でも、みんなゾンビにされちゃうんですね。そこに立ち上がるのが、一人の女性自衛官なんです。『STACY』のときには、ぼくのメランコリックな部分が映画に出ていましたけれど、この映画は友松さんの残酷なまでのソリッド感って言うんでしょうか、そういう部分が出てて、拾いものってやつです。 |
|
|
| |
| 『魔弾戦記リュウケンドー1』 6090円(参考価格・税込)/松竹 |
|
|
東宝がこのジャンルでは一人勝ちだったんですが、松竹が数十年ぶりに満を持してつくったのがこの『リュウケンドー』なんです。松竹だから舞台が下町で『男はつらいよ』の佐藤蛾次郎さんの息子さんが出ていたり。今のヒーローものってすごいんですよ、CGを多用してるし。視聴率は高くなかったみたいなんですが、関連のオモチャが売れたみたいで、第二期シリーズが7月から始まるんです。ぼくが主題歌を歌ってるんですけどね。単にオモチャを売るための話だとがめつくてつまんないと思うんです。子供向けの作品なんですけれど、若いお母さんが気に入るような主人公が出てきたり、ツンデレの要素もあったりと、いろいろなターゲットを楽しませようとしていて、ホント、職人芸なんですよ。マーケティングがすごいんですね。敵はあけぼの町というところしか襲わないんですが(笑)、そこにヒーローの本部があるんです。そこの司令官を演じているのが清水圭さん。彼が登場するのはいつもその本部なんで、ロケもなくていつも同じスタジオでの撮影で、きっと演じるのがつまらないだろうなぁ、なんてことを大人は思いながら観ています(笑)。 |
|
|
| |
| 『NEVER
ENDING STORY』 橘高文彦&フレンズ/3000円(参考価格・税込) |
|
|
橘高文彦は元々は筋肉少女帯っていうバンドをぼくと一緒にやっていたメンバーです。バンドってルーツとか求めるものとか、モチベーションが同じだと揉め事にならないんです。対立しても原点が同じだったりすると、比較的、そこへも立ち返りやすいですし。でも、筋肉少女帯はメンバーのルーツも求めるものもバラバラだったんですね。橘高文彦はヘビメタで、ぼくはアングラで。結局10年続いたんですが、よくそんなに続いたと思います。CDを出すっていうんで、ひさしぶりに彼の音楽を聴いたんですが、相変わらず、バリバリのヘビメタ(笑)。やっぱり、好きなものって変わらないんですね。 |
|
|
| |
| 『月刊 秘伝 07月号』 990円(税込)/ビーエービージャパン |
|
|
東洋神秘武術の雑誌なんです。「ナンバ走り」の古武術とか合気道なんかも東洋神秘武術になるんですけれど、これがホントにおもしろい。果たして格闘技と戦ったら勝てるかって言ったらそれは疑問なんですけれど。そもそも格闘技とは目的が違うんですよね。ルールがある中で戦うスポーツとしての格闘技と、ルール無用で、例えば、今ここで日本刀で斬りつけられたときにどう対処するか、っていう東洋神秘武術と。だって、日本刀対鎖鎌とか、斧対三節棍とか、トンファー対モーニングスターとか、実際に戦ってどっちが強いか雑誌の中で実験してるんです(笑)。それに、合気道は試合をしないから勝ち負けがない。だから普及したらしいんですよ。きっと、それが新しかったんだと思います。東洋神秘武術のモチベーションとしては禅みたいなものですね。「動禅」というんですけれど、ヨガとか太極拳にも近いですね。もしかしたら、流行るかもしれません。ぼく個人の話でいえば、小学生のころ、少林寺拳法を習おうと思って道場に行ったんですが、突き指をして救急車で運ばれている子供を見て、行くのをやめました(笑)。大人になってから極真空手の道場に一年半通ってました。試合も出たんですよ。でも、やっぱり痛かったんでやめました(笑)。 |
|
|
|
| |
| 『結婚詐欺師クヒオ大佐』 吉田和正/791円(税込) |
|
|
「自分は米軍パイロット、父はカメハメハ大王の子孫、母はエリザベス女王の双子の妹」こんな言葉で結婚詐欺を何度も繰り返したクヒオ大佐という人を追っかけたノンフィクションなんです。外見はあきらかに日本人なんですよ。それがヘンな軍服を着て整形で鼻を高くしているんです。「私と結婚すれば、英国王室から五億円支給されます」なんて言葉、普通は信じないと思うんですよ。でも、だまされる人がたくさんいる。大金をちらつかせられると、人は頭がホァ〜ンってなっちゃって、思考が停止しちゃうみたいですね。この本で出てくるだまされやすい人っていうのは、洗脳されやすい人、人がいい人、そして銀座のクラブとかにいる女の人らしいんです。銀座の女の人なんてたくさんの男の人を相手にしているから、だまされなさそうな気がするんですが、この本によると銀座に遊びに来る男の人は2パターンしかないらしいんです。会社の経費で遊ぶサラリーマンとIT企業なんかの成り上がり。どちらも同じような自慢話ばかりするらしいんです。パターンが決まっているんですね。でも、このクヒオ大佐は違った。だって、「自分は米軍パイロット、父はカメハメハ大王の子孫、母はエリザベス女王の双子の妹」ですよ。マニュアルにない話をされると頭が対応できないんでしょうね。とっても勉強になります。 |
 |
|
|
 |
| |